標高3400m、200KM四方が「塩」で埋め尽くされている異常な土地だ。
昼間は強い日差しのせいで25度、夜は塩以外何も無いので、-20度にもなる。
ドラゴンボール世代の人は、精神と時の部屋をおもいうかべてもらえばいい。
雪が降ると白い雪面を見ることができるが、ここは何百KMという広さだ。しかも溶けることはない。
とにかく、見渡す限り真っ白な世界なのだ。
車でその塩原の中心まで行くと、この世のものとは思えない世界が広がっている。
そこを車で2日間旅をしたのだが、その時の話を書こうと思う。
夕方近く、宿の近く塩原に出かける。
太陽はゆっくり落ち始め、空が赤から紫色に無限につながっていく。
それは何度も見たことがある。しかしうユニでは違っていた。
地面が白いことで、紫の光が塩面にうつり上も下も、紫色一色に変わっていくのだ、
そして最後のオレンジが世界を覆うとき、向こう側から、夜が現れる。
夜になるではくて、夜がやってくる。
なんとなく地平線から湧き上がってくるイメージだ。
闇を意識したところにあわせてでてきたのが月だ。
月が突然姿を現している。その日は満月だった。
太陽は沈んでいくというより、大きな坂道を下っているように、消えていく
太陽は見えなくなっても、いまだに空は明るい
満月の明かりが強く感じられるぐらいになったころ、
自分の足元にふと目を落としてみる。
影が二つ。紫色に染まった影が二つ体から伸びている。
月の影と太陽の影。その中心にいる自分。
白い平野で、自分がいなければできなかった現象。
それは、太陽と月と自分で作り出すことができた
すてきな現象だった。
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